ブロックチェーン(Blockchain)とは?
ブロックチェーンとは暗号通貨(仮想通貨)のベースとなる技術で、この技術によって第三者を必要とせずに公正な取引が可能となる。
ブロックチェーンが世の中に初めて出てきたのは、”ビットコイン”が誕生した2008年10月31日。これはリーマンショックの6週間後である。
リーマンショックによって、絶大な信用のある第三者機関が崩壊することが世間をどれほど混乱の渦に巻き込むのかを実感した方も多いと思う。
ビットコインの技術は、リーマンブラザーズのような第三者を信頼せずとも、人間同士が直接的に送金することを可能にした。
これがリーマンショックとビットコインがともに描写される理由であり、ビットコインの誕生から現在まで13年が経過している。(2021年10月現在)
ビットコインの誕生
ビットコインが誕生したことによって、私たちはどの個人も信頼せずに送金することが可能となった。
これは一見すると誰も信頼せずに送金ができているように思われるが、実際は私たちがこのブロックチェーン技術によって形成されたネットワーク全体を信頼しているように捉えることができる。
これを”トラストレスなトラスト”と呼び、ブロックチェーン技術を形成する根本的な思想となっている。
ビットコインは日本国内では単なる投機対象(一部のマニアの間では決済にも使われているが)でしかないが、これは日本の社会情勢が世界的に見て安定していて、いきなり円の価値が大暴落する可能性が低いからであろう。
そんな中、2021年9月4日、エルサルバドルにおいてビットコインが法定通貨となった。
これは暗号通貨業界において歴史的な出来事であり、今後ビットコインを法定通貨とする国は増えてくるであろう。
ビットコインが法定通貨になることのメリットは次の二つであると考える。
一つ目は、銀行口座を必要としないことである。ビットコインのウォレットはスマホなどのタブレットがあればすぐに作成可能である。
二つ目は、国外送金の際の手数料が(既存のシステムに比較すると)とても安く、送金にかかる時間が(既存のシステムと比較して)とても速いことである。
これらのメリットと各国の社会情勢が合致することで、ビットコインは法定通貨になるのではないだろうか。
また、ビットコインの魅力はこれだけではない。
その大きな魅力というものが、ビットコインの創設者が誰なのかわからないという点だ。
ビットコインは突如世の中に設計図である”ホワイトペーパー”が誕生し、これを世界各国のエンジニアがこぞって作り上げた。
そしてこのホワイトペーパーの作成者である”サトシナカモト”が誰であるかは今でもわかっておらず、そしてこのサトシナカモトはある段階でビットコインに関わらなくなってしまった。
この事実があるからこそ、ビットコインは”完全なるブロックチェーン”とも言われている。
イーサリアムの誕生
現在、ビットコインの次に大きな暗号通貨となっている”イーサリアム”。
イーサリアムは2013年に当時19歳のVitalik Buterinによって考案され、2015年7月30日に一般公開された。
ビットコインは単に送金をするための手段であったが、イーサリアムの誕生によってブロックチェーン上でのスマートコントラクトの記述と、DAppsの開発が可能となった。
Solidity言語によってスマートコントラクトを記述することができるようになり、革命が起きた。
スマートコントラクトが実装できるようになったため、中央管理者を不要とするプロジェクトが誕生することとなった。
そもそもスマートコントラクトという言葉の誕生を考えると、1994年に法学者・暗号学者であるNick Szaboが提唱したところから始まる。
「第三者が契約の承認をせずとも人間同士が直接的に契約を結ぶことができる」
これがスマートコントラクトの概念であり、イーサリアムの誕生によってこれがブロックチェーン上で実現した。
スマートコントラクトがビットコインの仕組みと違う点は何か、この問いに対する答えの一つは「価値の交換」であると思う。
ビットコインの仕組みは一方から送金するのみであるが、スマートコントラクトの場合は契約であるため、何かを渡す対価として何かを受け取る必要がある。
この時に相手を信用したり誰かに確認してもらわないと心配な点があるが、スマートコントラクトによってこれが実現される。
この点においてスマートコントラクトは素晴らしい技術であり、これをブロックチェーン上で記述できるようになったことはブロックチェーン界隈に革命をもたらしたと言っても過言ではないだろう。
DAppsが開発されたことによって、私たちはそれまでよりもブロックチェーンを体感することができるようになった。
イーサリアムの誕生によってDeFiやBlockchain Game、NFTなどの領域が賑わい、特に近頃はNFTが非常に大きな盛り上がりを見せている。
私たちがブロックチェーンをベースにして作られたアプリケーションを触ることによって、生活にトークンという概念が入り込み、今まででは考えられなかったことが次々と起こっている。
スマートコントラクトとDApps。これらの事実を踏まえると、この二つがイーサリアムの発展を裏付ける技術であると言えるだろう。
ブロックチェーン技術の将来
今後ブロックチェーン技術はどのように発展し、私たちの生活を変化させるのだろうか。
経済産業省の報告にもある通り、2030年頃にはブロックチェーン産業は65兆円の市場規模を国内で確保することになるという。
サプライチェーンの領域との相性が最も良く、特にトレーサビリティの分野においてこのブロックチェーン技術(正確には分散型台帳技術)が力を発揮する。
取引の透明性を際立て、一度記録した取引を改竄することはできない。
このブロックチェーンの特性は、今後私たちの生活をクリアーでセキュアなものにしていくだろう。
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